キリンビールは10月22日、規格外で廃棄される果物をチューハイの原料として商品化する「氷結®mottainaiプロジェクト」の第2弾として、高知県産のぽんかんを使った商品を期間限定で発売しました。350ml缶と500ml缶の2種類の販売でともにオープン価格となります。
「氷結®」は2001年の誕生以来、約100種類の果物を活用し、約500商品を展開してきました。原料を提供する果実農家が規格外の果物を大量に廃棄せざるを得ない課題を抱えていることから、その解決に寄与したいとプロジェクトを立ち上げました。商品を購入いただくことで社会貢献につなげてもらいたいという狙いもあります。
第1弾の「浜なし」は出荷実績1位に
5月に発売された第1弾「氷結®mottainai 浜なし」は、「おいしさ」と「社会性のあるコンセプト」が若年層の人たちの間でも話題となり、同社が過去3年間※1で発売した氷結®限定品約20種の中で出荷実績1位となりました。捨てられずに済んだ浜なしは約3万4000個に及んだそうです。
キリンはこのプロジェクトによって、2027年には年間150㌧の廃棄果実削減を目指しています。売り上げ1本につき1円を生産者に寄付する取り組みも行っており、第1弾分として約600万円※2を贈りました。
「食品ロス削減推進表彰」で「審査委員長賞」を受賞
このプロジェクトは、食品ロスの削減の効果的かつ波及効果が期待できる優良な取り組みと評価され、消費者庁や環境省が主催する「食品ロス削減推進表彰」で酒類製造事業者としては初の「審査委員長賞」を受賞しました。
ジューシーな甘酸っぱさが特長 高知県産ぽんかん
高知県産のぽんかんは、南国を思わせるオリエンタルな香りとジューシーな甘酸っぱさが特長です。収穫前に温かい雨に当たることで皮が茶色に変わったり、傷がついたりして、廃棄されるケースも多かったといいます。
プロジェクトの第2弾に向けて、原料となる果実を探している中で「みずみずしさと甘さが氷結にぴったり」との判断から、高知県産のぽんかんが選ばれました。完成した「氷結®mottainai ぽんかん」は、ぽんかんの皮を剥いた時に広がる爽やかな香りと甘くてジューシーな味わいを軽やかな炭酸感とスッキリとした後味で楽しめる仕上がりになっています。
今回の商品化によって、キリンビールは年間約20万個のぽんかんの廃棄削減を目指しています。10月7日に開かれた記者会見に出席した高知県農業協同組合安芸営農経済センターの竹内光徳・特産販売課長は「このプロジェクトは生産者と消費者をつなぐ架け橋だと思いました」と感心していました。オンラインで参加した生産農家の千光士尚史さんは「これまでも果汁にして販売しようと試みたことがありましたが、販売先が見つからず大変でした」と話し、「多くのお客様にぽんかんの存在を知ってもらい、手にとってもらえるようになればうれしい」と期待していました。
「氷結®mottainaiプロジェクト」の詳細はこちら
※1「キリン 氷結®mottainai 浜なし」発売前の3年間
※2 下記3点より算出
①発売から8月末までの出荷実績(1本につき1円)
②5月11日・12日実施のイベントでの販売実績(1本につき200円)
③同イベントで実施したSNSキャンペーンの投稿数(1投稿につき100円)
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