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• 【毎日新聞掲載記事】オリーブオイルでエコ・健康志向　クリニックでセミナー開催

［オリーブオイルは素材のうまみを引き出す」と話す栗木雅史さん＝東京都世田谷区で］

「長命でたくましいオリーブは地球温暖化などの気候変動への順応性が高い。その果実を丸ごとしぼった
オリーブオイルは和食素材のうまみも引き出す。いわば地産地消をうながすエコロジカルな植物油」と
話すのは、「オリーヴァ内科クリニック」（東京都世田谷区）の院長で元東京慈恵会医科大学内科学教授
の横山淳一さん（69）。オリーブオイルを題材にした食のセミナーがこの春、同クリニックで開かれた。

糖尿病専門医の横山さんは、オリーブが自生する地中海沿岸の食生活に着目した。地中海式の食事では、
旬の野菜や新鮮な魚介類などの素材がふんだんに使われ、「そこにオリーブオイルを加えることで、食の
志向を加工食品から自然食品へとシフトさせることにつながる」という。

セミナーでは、イタリア政府公認オリーブオイル鑑定士の栗木雅史さん（67）が講師となった。
「摘み取った実を丸ごと粉砕し、ペースト状に練り込んだものから油脂分を抽出したのがオリーブオイル。
ワインと同様に品種や収穫時期、練り込む時間などによって風味が異なってくる」などと解説。6種のオイル
をテイスティングした。

19歳でイタリアに渡った栗木さんは、日本商社のミラノ駐在員などを経て現在はトスカーナ産の最高級オリーブ
オイルのネット販売などを手がけている。「自分でもオリーブを育て搾っている」という栗木さんは、「趣味が
高じてこの世界に入った。口のなかに含んだときに体にすっとなじむ。それが最高の味」と語っていた。
【明珍美紀、写真も】

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