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環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイさん。
2005年に毎日新聞社の招きで初来日した際、編集局長のインタビューで
「もったいない」という言葉に出会い、感銘を受けました。
環境 3R + Respect = もったいない
Reduce(ゴミ削減)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)という
環境活動の3Rをたった一言で表せるだけでなく、かけがえのない地球資源に対する
Respect(尊敬の念)が込められている言葉、「もったいない」。
マータイさんはこの美しい日本語を環境を守る
世界共通語「MOTTAINAI」として広めることを提唱しました。
こうしてスタートしたMOTTAINAIキャンペーンは、
地球環境に負担をかけないライフスタイルを広め、
持続可能な循環型社会の構築を目指す日本発の活動として世界に広まっています。
マータイさんが亡くなった後も毎日新聞社がその遺志を引き継ぎ、
賛同してくださる皆さんとともに、さまざまな活動を展開しています。
日本から生まれた「もったいない」が、世界をつなげるアイコトバ、「MOTTAINAI」へ。
SDGs(持続可能な開発目標)への関心が高まる中、「MOTTAINAI」は今、再び、注目されています。
ワンガリ・マータイさんについて
マータイさん最後のインタビュー/Wangari Maathai Last Interview
ワンガリ・マータイさんは1940年、ケニアの中部、ニエリの農家に生まれました。
6人兄弟で家は決して裕福ではなく、 他の多くのアフリカ女性と同じように教育を受けられる環境にありませんでしたが、 兄が両親を説得してくれたことで学校に通えるようになりました。60年には政府留学生に選ばれ、米ピッツバーグ大学で修士号を取得。ドイツ留学を経て、71年にナイロビ大学で生物分析学の博士号を取得しました。
「開発」の名の下で行われる環境破壊と、開発の恩恵から阻害される市民の姿を目の当たりにしたことをきっかけに77年、農村地帯の女性に植樹を通じて社会参加を呼び掛ける「グリーンベルト運動」を創設しました。女性の地位向上や貧困撲滅、民主化促進も目指した運動だったため、強権的な政権の弾圧対象となり、投獄されたことも度々でした。それでも、マータイさんは決して屈せず、運動は続けられ、延べ10万人が参加し、植えられた苗木は5100万本に上りました。
2002年には国会議員に初当選し、03年には環境副大臣に任命されました。
そして、04年12月、環境保護と民主化への功績が認められ、環境分野で初、アフリカの女性としても初めてのノーベル平和賞を受賞しました。(受賞時の模様はここから)
05年2月、毎日新聞社の招きで初来日したマータイさんは「MOTTAINAI」という言葉に出会い、この言葉を環境を守る世界の共通語にしようと提唱し、MOTTAINAIキャンペーンがスタートしました。
09年には国連の平和大使に任命され、「環境と平和」の使者として重責を担っていましたが、11年9月25日にケニア・ナイロビの病院で亡くなりました。
亡くなる3週間前、病床でマータイさんは毎日新聞のインタビューに応じ、こう語っていました。
「私たちが呼吸する空気、飲み水、食べ物、すべて、自然からの預かり物です。これこそがMOTTAINAI精神の最も大切な価値なのです」
植樹するマータイさん
写真提供:毎日新聞社
マリナ・シルバさんについて
マリナ・シルバさんは現在、ブラジルの環境・気候変動大臣を務めています。
シルバさんは1958年、アマゾン奥地の貧しい家庭に生まれました。幼少期は家業のゴム樹液採取を手伝い、学校に通い始めたのは16歳の時でした。大学卒業後は環境保護と労働組合運動に身を投じ、94年に上院議員に初当選しました。
96年には「環境のノーベル賞」とされるゴールドマン賞を受賞。2003年には環境相に就任し、アマゾンの熱帯雨林保護の法整備や温室効果ガス排出防止を目的とするアマゾン基金の創設にも尽力しました。09年には優れた環境活動家に贈られる「ソフィー賞」を受賞しています。
23年1月にルラ大統領の新政権が発足したのに伴い、2度目の環境相(名称は環境・気候変動大臣に変更)に就任しました。就任直後から各国の環境大臣やスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんらと会談する一方、25年に予定されている国連の気候変動枠組み条約締約国会議(COP30)のアマゾン開催に意欲を示すなど、精力的な活動を続けています。
MOTTAINAIキャンペーンが10周年を迎えた2015年、毎日新聞社の招きで来日した際には上智大学でのシンポジウムに参加したほか、東日本大震災の被災地や熊本県水俣市、広島市など、各地を訪問し、市民との交流を深めました。
「MOTTAINAI」という言葉について、シルバさんは「新たな発展モデルを創る心の支えとなる言葉です」と評価し、ワンガリ・マータイさんの遺志を継いで、世界に広げていくことを約束しました。20年と22年にMOTTAINAIキャンペーン事務局が開催した環境シンポジウムにもオンラインで参加しました。
22年のシンポジウムでシルバさんは次のように指摘しています。
「持続可能な世界にするために何をすべきか。この重要な問いに対する答えは緊急かつ複雑ですが、核心は『変える』と『配慮する』。この二つの動詞にある」
すぐれた環境保護活動を表彰するモナコ大公アルベール2世財団の「気候変動賞」を受賞したシルバさん(左)と記念撮影するノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさん(右) 2009年10月、モナコで。カルロス・ビセンチ氏撮影
グリーンベルト運動とは
ワンガリ・マータイさんが1977年から非政府組織(NGO)として始めた植林活動。
たった7本の木を植えることからスタートしたこの運動は、これまでにケニアをはじめとするアフリカ大陸全土で約5100万本もの木を植えてきました。植林には貧困に苦しむ女性を中心にのべ10万人が参加。環境保全にとどまらず、植林を通じて貧困からの脱却、女性の地位向上、ケニア社会の民主化にも大きく寄与しています。
また、ワンガリ・マータイさんはグリーンベルト運動の中に「MOTTAINAIチーム」を設け、ケニアで大量にゴミとなっているプラスチック袋(レジ袋)の削減を進める一方、09年4月、ケニア中央部で毎日新聞社と共同し、日本の一般市民の募金、企業の支援による植林事業「MOTTAINAI GREEN PROJECT ~緑のMOTTAINAI~」を開始。ワンガリ・マータイさんのふるさと・ケニアで植林する活動が続いています。
東アフリカに水と緑を取り戻すのが目的で、住民の積極的な協力もあり、目標数を上回る植樹活動が続いています。
MOTTAINAIキャンペーンでは、企業からの協賛をはじめ、オリジナル商品、フリーマーケットなどの収益金の一部や、クリック募金で集まった募金を「グリーンベルト運動」へ寄付するなど、様々な形でワンガリ・マータイさんの植林活動を応援しています。
写真提供:毎日新聞社
持続可能な開発目標(SDGs)への取り組み
MOTTAINAIキャンペーンは国連がSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)を採択する10年前から、持続可能な循環型社会の構築を目指して、さまざまな活動に取り組んできました。SDGsは2030年を達成年限とする世界共通の目標です。
MOTTAINAIキャンペーンは今後も全ての人が平和と豊かさを享受できるよう、地球環境に負担をかけないライフスタイルを推進するなど、SDGsの達成に寄与していきます。
環境分野で初のノーベル平和賞を受賞し、MOTTAINAIを提唱したワンガリ・マータイさんは生涯にわたって人々の生活向上と女性の権利拡大、教育と福祉の拡充に貢献されました。
MOTTAINAIキャンペーンはその遺志を受け継ぎ、マータイさんが創設した植林活動「グリーンベルト運動」を支援してきました。これまでにケニア山麗で約400万本の植林を行い、地域住民の生活環境改善にも貢献しています。これからも植林活動等を通じて、地球環境の保護や人々の生活の向上に寄与できるよう努めていきます。
MOTTAINAIキャンペーンでは、賛同くださる企業の皆様とともに、3R+Rのコンセプトに基づいた環境配慮のオリジナル商品の企画や販売を行ってきました。その売上の一部も「グリーンベルト運動」に寄付される仕組みを構築しています。
また、モノの循環を促すフリーマーケットや子供たちがお金とモノの大切さを学べるキッズフリーマーケット、国内の里山を守る活動など、様々なイベントを各地で行っています。この活動をさらに大きく広げていくことで、持続可能な循環型社会の実現に貢献していきます。
この10年ほどで環境問題を巡る取り組みは
どんどん盛んになってきました。
一方で最近、
「環境」ときいてもあまりトキメキがなく、
いまひとつ自分のことじゃなくなっているな、という気がします。
環境うんぬんはとりあえず脇に置いておいて、
もうすこしキモチによったデザインはないものか。
そもそも「モッタイナイ」はキモチの言葉です。
それってどういうキモチなの?
ということが、シンプルにわかるロゴを、ひとつ考えました。
フォーマルだけどやさしい雰囲気を意識した紡錘形のシンボル。
これからの環境活動は、
初期のような時代のエポックとしてではなく
ふだんの生活の中で、あたりまえに意識されていくものだと思います。
「モッタイナイ」は、
これからもっと大切になる言葉。
強く主張するのではなく、奇をてらうでもなく
素直に、シンプルに、気がつくとこのロゴが入っている。
そんなふうに使われていくことを期待しています。
(デザイナー 寄藤文平)
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