2008.03.13
リユース市「リユースマーケット」/大阪
買ったものは大切に使いたいものです。大学生の取り組みから最近の話題を紹介します。
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毎年春になると、大学では卒業生から新入生へ不要になった中古の家電や家具を格安で譲り渡すリユース市やリサイクル市と呼ばれるイベントが開かれる。01年の家電リサイクル法の施行などで処分にお金がかかる家電や家具をリユースに回すことのメリットが見直され、家電のリユースに取り組む大学が急速に広まった。しかし、取り扱い量が増えたため、かえって保管場所や開催場所の確保が課題となりつつある。
「ここまで大きくなったのに、今年は実施できず残念です」
大阪大(大阪府)のリユース市「リユースマーケット」事務局で生活協同組合環境資源委員会の薮田真太郎さん(同大2年)は、今年のリユース市の開催を断念したことを無念そうに話す。同委員会は90年代後半から、卒業生の要らなくなった冷蔵庫やテレビ、家具などを回収し、市価の10分の1程度の格安料金で新入生を中心に販売。「新入生の負担を減らし、ものを無駄にしない取り組み」として評価されてきた。
昨年の取り扱い量は400点に上り、年々春のイベントとして認知されるまでに。しかし、今年は集めた家電、家具の保管場所にしてきた生協食堂の一角が耐震工事のため使えなくなってしまった。大学外で倉庫を借りることも検討したが、費用が高く適当な保管場所が見つからず、今年の開催を断念した。
似たようなケースはほかの大学でも少なからず発生している。東京農工大(東京都)では例年保管場所として使っていた大教室が別のイベントのために使えなくなり、扱う品数をもとの400〜500点から半分程度にした。長崎大(長崎県)でも数年前に大学内で家電や家具400点近くの保管場所が確保できなくなり、大学内の倉庫だけでなく主催するサークルの部室にも一時保管。その後も毎年倉庫や教室の貸し出しを大学側と交渉しているが「保管場所の確保は悩みの種」という。
一方、早稲田大(東京都)ではリユース市そのものを禁止する。「キャンパスでは学園祭を除き、販売行為そのものが禁止されている」というのが理由。同大の環境サークル「環境ロドリゲス」では、秋の学園祭に合わせて開催したり、春に開かれる地元の商店街のフリーマーケットに出店したりしたが、本格実施には至っていない。
同大4年の西尾敬さんは「大学の卒業生から新入生に家電や家具を受け渡すという趣旨からすれば大学で保管、実施しないとあまり意味がない」と話す。
現在、こうしたリユース市が全国でどれだけ開催されているか正確な数字はないものの、06年に環境活動を行う大学生で作る全国青年環境連盟「エコ・リーグ」が行ったアンケートによれば21大学が「実施する(した)」と回答したという。
同リーグ事務局員で東京農工大3年の宮坂和彦さんは「規模を大きくすると、保管場所や実施場所の確保や回収にかかる手間など実施側に負担が増えてくる。引越しの際の買い替えなどで出てくる家電や家具を粗大ごみにするのはもったいないという気持ちをいかに持続するかが大切」と話している。
【山本建】(毎日新聞3月10日付紙面から)
◎リユース市ことば
大学によって仕組みが若干異なるが、おおむね卒業生や周辺住民の自宅から無料で家電や家具を引き取り、新入生を中心とした希望者に提供。協力金などの名目で数百円から数千円をもらう。86年の京都大を皮切りに各地で開催。最大の規模となっている京都大での取り扱い量は1200点に上る。今年は「4年後の地上デジタル放送に対応していないテレビの引き取り手がないのではないか」(東京農工大、岡山大)などがトピックとなっている。
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